QB50 ヤマハ発動機製類人猿。

 野性味あふれるコンパクトなボディーにヘビーデューティーな装備が施されている・・・らしい(カタログより)


QB50フォーゲル

兄弟車ポッケ(QA50)と共に1980年に発売されたされたマシンだがミニトレや後のYSRと異なり「独自ジャンルを開拓しよう!」といったコンセプトで開発された訳でもなく短命に終わってしまっている。RZ250(4L3)が発売されようとしていたこの年はHY戦争開戦前夜であったこともありヤマハとしてはライバル社のラインナップにある車輌はシェアを奪う意味でも必要だったのだろう。

ポッケもフォーゲルも成功したとはいえないが作りまくった(あの頃はホームセンターでも原付を売っていた程だ)せいか自分が原付免許を取得した頃でも新車がたたき売られていたような気がする。解体屋でも驚くほど安価で入手できたため自分の周りには始めてのバイクがこいつやRX50あたりだった友人も結構いた。(RZ50、MBX、RG50Γといった水冷マシンは中古でも高かった。ARは・・・)こいつは当時、自分の乗っていたYSR50と交換したりして色々な思い出がある。就職後地元YSP店に走行1300キロの車輌をCRM50と交換してもらったが・・・・。

(思い出は思い出のままにしておいた方が良かったかも・・・)

フォーゲル恐怖の6V電装 HEADLIGHT & ELECTRICAL (6V電装)

ヤマハ原付スポーツバイク伝統?の6V電装。自転車のライトとさして変わりない光量を誇る。信じられないことだがヤマハがこのジャンルのバイクを12V化するのはTZR50からだったと思う。

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 フォーゲルオリジナルよりちょっと小さいSP武川製猿のヘッドライト。自転車のライトと変わらないと言ったが今日のLEDを利用した自転車用ライトなどの方が多分明るいだろう。6Vであることのメリットはバッテリーが安い位しかメリットはない。12V化への手段については好意で公開してくれているサイトが結構ある。自分で試行錯誤しながらのチャレンジも楽しいがここはヤフーやグーグルでの検索をお勧めする。

(などとほざいておきながら管理人の車輌は6Vのままだ・・・)

フォーゲルインパネ CONTROL PANELl (メータパネル類)

当時物のヘルメットホルダーが懐かしいハンドル廻り。モンキーやモトコンポ同様車への積載を考えてハンドルは折りたたみ可能となっているがメーカーが狙った使い方をした人は如何程いたのだろうか?


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特筆すべきこともないがタコメーターは機械式のYSR80のものをくっつけた。キャブセッティング時にはやはりタコは欲しいパーツだ。ディマースイッチはレーサー化のため不要となっていたTZMからスワップしたが簡単なハーネス加工で流用可能だ。当然STDのクラッチホルダは(一体式のため)使えなくなったため現行RZ50のパーツを(ミラーホルダーが付いていることから)チョイスしたがTZRやTZMも同じパーツのようだ。ミラーは社外品のコンパクトタイプを付けてみたが全然後ろはみえません・・・。

    

フォーゲルシリンダーヘッド CYLINDER HEAD (シリンダーヘッド)

フォーゲル純正より一廻りは巨大化したYSRのシリンダーヘッド。エンジンマウント位置は無加工で装着可能なエンジンだが知恵の輪的な装着が要求される。

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ノーマル比3倍といった古典的アニメの赤いツノ付マシンのように変貌するYSR80エンジンだがポン付けではシリンダーヘッドの取り外しはおろかプラグ交換すらフレームから降ろさないと不可能だ。KRSのチャンバーもヘッドに干渉してしまうため同一製品を装着してるポッケを参考にさせていただき縦横前後かまわず現物あわせでカットしまくった。アルミナによるブラスト後、耐熱ブラックで焼付け塗装。あんまり違和感はなくなったが長時間の走行では熱ダレを起こしやすいと言われているこの手法、今となっては貴重なYSRのシリンダーヘッドがもったいない様な感じもしている。 

フォーゲルクラッチカバー

CLUTCH COVER (クラッチカバー)

YSRの純正パーツはシルバーペイントされたものでポッケなら気にならなかっただろうが(ポッケもミッドナイトSPはブラックだが)フォーゲルはもとからブラック塗装されたエンジンだ。シリンダー類とセットで塗装することにした。

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それ以前に元が解体屋の草むらに放置されていたエンジン故、非常に汚かったという理由がある。この頃の原付に丁寧な塗装が施されているわけもなく剥離材であっというまに元の塗装は落とすことが出来た。ホームセンターで(確かイサム製)ウレタンスプレーを購入し天気の良い日に塗ってしまった。ちょっとガンメタっぽくなってしまったがカバー類の塗装には1本で充分足りた。塗装の前処理としてのサンドブラストは効果抜群といったところだろうか。素人が片手間にプープー吹いていてもそれなりに仕上がる。

CHANGE PEDAL (チェンジペダル)

YSRエンジンの場合カバー類はクラッチ側同様STDからの流用はできない。YSRよりステップ位置が大幅に前となるのでチェンジペダルも何らかの処置が必要だ。

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ステップの位置も問題だが発電系やスプロケ類のカバーが張り出してしまうためチェンジペダルが干渉してしまう。他車からの流用も考えたが・・・。結局ノーマルペダルをバイスやプラハンを使ってひん曲げてしまった。YSRではペダルが後方に向かって付いていたのが前方となるためチェンジパターンは逆となってしまう。RX50のチェンジドラムに交換すれば解消されるがRZVやTZRを逆パターンで乗っている管理人は全然気にならないので現状に問題は感じていない。

EXHAUST PIPE (チャンバー)

個人的にダウンチャンバーでなくSTD同様アップタイプのマフラーに拘りたかった部分。かつて体験したオクムラ製チャンバーの印象が強かったせいだろうか。

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2ストロークであることを主張するチャンバー。4ストのそっけないエキパイと比べて造型美を感じる部分だ。ミニバイクレース界では定評のあるメーカーだけに非常に丁寧な出来だ。特性もストリートユース向けに感じるが8インチのフォーゲルSTD車体でもそのまま乗ることに躊躇いを感じるのにこの製品は6インチのポッケ用。ポッケのノーマル車体で乗っているオーナーの方々はスゲーと感心してしまう。ちなみにアンダーガードはエキパイ部分に干渉してしまうため外してしまっている。

SILENSER  (サイレンサー)

ポッケ用チャンバーをフォーゲルに付けるにはシートレール部も何とかしなければならない部分だ。チャンバー本体をひん曲げるかシートレールを加工すべきか悩んだが・・・。

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 無理だろうと思いつつもポッケのシートレールをあてがってみる。「おお!流石ヤマハ。ぴったんこだ!」となるはずもなくグラブバー近辺を撤去。強度的に心配だったが左側のグラブバーをつかんで車体を持ち上げても大丈夫なようだ。ブラックアルマイトのサイレンサーは多分同社が販売しているレース用と同じものだろう。「パリンパリン」と元気の良い音を奏でるが早朝、深夜でのアイドリングはちょっと気が引ける音量だ。パワーバンド域でのサウンドはその気にさせる?サウンドだ。

 CARBURETOR (キャブレター)

いまだにキタコから販売されているYSR用ミクニVM20。マニホールドもセットとなっているが取り付け角度はかなりきつい感じだ。

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 YSR80のノーマルキャブでよかったのだがニードルが腐蝕しておりパーツも欠品のため購入した。フォーゲルのフレーム内に収まってはくれるが脱着は面倒臭い。まあVM系のキャブは比較的セッティングが出し易いため我慢できるといったところだ。エアクリーナボックスは当然なくなってしまうためデイトナのパワーフィルタを装着した。が、管理人はパワーフィルタは嫌い。吸入効率UP?吹き返しのガソリンに2ストオイルが混ざっているため頻繁に清掃してやらなければすぐに目詰まりしてしまう。パワーフィルタは4スト用なのだ?。

 REAR ARM (スウィングアーム)

台湾製リアアームと東南アジア製リアサスペション。メイドインジャパンの製品と比較することは武川とかカヤバに失礼だろうといったレベルだ。

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 リアアームの材質は多分アルミサッシなんかと同じ(A6あたり?)で付属してきたシャフト類は表面処理もされていない代物だ。素直にキタコの専用品を購入するのが無難だろう。リアサスもモトメンテナンス誌あたりで装着されていた車輌が紹介されていたが個人的に次に購入することはないかなあ。たまたまかもしれないけど、すぐにロッドからオイルが滲んできたし・・・。オフセットされた影響もあるがショックとしての性能はノーマルサスと大差ない感じだ。

 

 REAR BRAKE  (リアブレーキ)

リア廻りが猿のパーツ構成となってしまったためフォーゲルのノーマルステップにはロッドは干渉してしまう。悩んだ結果,とったのは一番安直(ダサい)な方法だ。

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安直だが猿のロッドがボルトオンというわけでもない。ストレート形状のためサスに干渉するためオフセットしてやる必要がある。リアアームに付属していたロッドは実用に耐える強度を有しているとは思えなかったためレガスピード製のロッドを別途購入して加工した。

 

   

この手の車輌は弄りだすときりがない。ホンダモンキー系のように豊富なアフターパーツが存在しないミニトレ系列であってもそれは同じことだ。ポッケやフォーゲルはYSRやGR系、果ては空冷時代のYZエンジンまでスワップ可能なこともあり詳細な解説を紹介してくれている素晴らしいサイトも沢山ある。しかし10年ほど前なら気軽に車輌もパーツも入手できたが今日の若者がバイクに染まっていく手段としては残念だがお勧めできない。構造が簡単な2ストのメリットも部品が入手できなければ意味がない。残念だが得体の知れない中古パーツを高価で漁るよりもモンキーやエイプといった現行車輌でメンテナンスやカスタムすることの楽しさを満喫するほうが遥かに健全だろう。

バイクの楽しみ方は人それぞれだがキャブのセッティングなどが簡単に体験できるのがこのクラス最高のメリット。末永くバイクライフを楽しむならいきなり教習所ででかいバイクの免許をとってCBRやYZFに乗るだけというのはもったいないと思う。ゼロハンという言葉自体死語なのかもしれないが楽しさに排気量の差はないという使い古された格言?は事実だ。


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