RZ250 ヤマハ初の水冷2ストロードスポーツ、誕生から4半世紀が経った今も高い人気を誇る。

 貞元義行さんにはRDだけでなくRZの漫画も描いて欲しかったなあ


レーサー製作途中のRZをまるごと20万で購入してきた。前後足廻りを自分のマシンに移植し自立できなくなった購入車輌は付いてきたノーマルパーツを組んでNSR80とセットで大手バイクショップに売り払ってしまった。この頃はRZの中古車が高騰しており本人も驚いた程高値で引き取られていった。(逆に程度の良かったNSRは驚くほど安かった・・・)

フロント2.5、リア3.0、前後スポーク仕様に変貌した4L3。ワイズギアの復刻外装も奢ってやり「格好良すぎる!俺のRZ!」と自己満足全開状態で早速試乗。直進安定性は格段に向上しハイグリップタイヤの恩恵でコーナーリングも悪くはないのだが自分のとった動作にダイレクトに反応するあのハンドリングは無くなってしまった。RZの形をした別物になってしまい正直後悔している。元に戻したくてもサスペションのアッパーブラケット位置を移設してしまったためなんともならない。

CRANKSHAFT (クランクシャフト)

RZRレーサーで有名なGen’s Factoryさんを通じて井上ボーリングさんでリビルドされたクランクシャフト。購入以来腰上オーバーホールは数回実施していたが横着をしてピストンピン交換時にピストンピンクリップは片方しか交換していなかった。経年変化によるものなのか不明だがこのクリップが走行中に外れてシリンダーは傷だらけに・・・。クランク側に破片は落ちなかったようだが気持悪いのでコンロッド含め交換することにした。非常にリーズナブルお値段で引き受けていただき感謝している。

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 RZに限らず2ストロークのクランクは消耗品だ。壊れたら中古のエンジンを載せるといった手法はそのバイク自体が市場に多数流通していた当時ならともかく今では絶対に止めた方が良い。履歴のはっきりした腰下を使う場合は別として部品が入手できるのにこの部分をケチってもいいことは何も無いと思う。

CYLINDER (シリンダー)

クランクで述べたとおり傷だらけとなったシリンダーはボーリングすることとなったが0.25オーバーサイズでは綺麗にすることができず純正0.5を使用することとなった。


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RZやRZR、RZVのシリンダーブラックで塗装されているがすぐに劣化してくる。自分のもアルミ地肌が露出しており元々塗装されていたのか分からない状態だ。1馬力20リットルタンクのコンプレッサーでは役不足だが増設タンクを付けてアルミナでブラストした。この後ペイントするつもりだったが「いかにもOHしましたって感じでいいじゃん」とそのままくんでしまった。
(画像手前に写っている変な物体はシリンダーヘッドに装着するキタコ製サーモスタット装着用のカバー。オーバークール防止には非常に効果的で冬場ラジエターにガムテープを貼る行為は不要となった。)    

CRANKCASE (パワーブロック)

組みあがったエンジン。やはり350と共通のクランクケースは大柄だ。ケースカバーのボルトやキックシャフトはオリジナルではない。

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クランクケースは多数生産されて型がくたびれていたのだろうか。仕上げが悪くケース内にもバリが結構残っていた。プロクソンの電動リュータである程度まで処理、シリンダー同様サンドブラストでごまかした。あとオイルポンプ、クラッチカバーといったプラスチックパーツがやたら劣化している。以降のモデルではこんなに酷くはなっていないのに何故だろうか。HY戦争まっただなかでケースの仕上げ同様コストの問題で原材料が粗悪だったのか?と変な推測をしてしまう。

 

オイルポンプの構造は基本的にヤマハパラ2共通。

OIL PUMP (オイルポンプ)

分離給油の市販車では非常に重要なパーツ。RZやDT、1KT系は内部バーツのカム等は異なるがボディ本体は同じものだ。長期放置車輌は必ず全バラオーバーホールが絶対必要といって過言ではない。ここをきちんとメンテせずにセッティングもクソもないだろう。

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長期放棄車輌は、水やゴミがたまっているケースが非常に多い。過走行の車輌もオイル漏れしていることが多い。(ケース下部がオイルまみれの車輌のことです。)調整も全開位置だけでは不十分。最小ストローク量もゲージを使ってしっかり確認してやろう。サービスマニュアル内にサービスデータとして記載されている筈だ。某オークションではオーバーホールを請負っている方もいるが自分でやれば1,000円もかからない。ASSYでの購入は高価なため是非チャレンジしてみてはどうだろうか。
137-13137-00-(03、05、10) 「オイルポンプシム 末尾の番号がシムの厚さになります。」
86A-13142-00 「ガスケット 問題なくてもばらすときに破れるので必要です。」
93104-04114 「オイルシール小 オイル漏れは殆どここが原因です。」
93104-14059 「オイルシール大 ついでに代えてしまいましょう。」 

FRONT BRAKE CALIPER (フロントブレーキ)

レーシングパーツでピストンもアルミ製だがタッチはともかく絶対的な制動力は350Wディスク仕様と大差ないか?。

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未使用品とはいえ当時のパッドのままでは本来の性能を発揮できていないのかも。キャリパーを固定しているボルトはニッシン4ポッド以降のTZに使用されている物を流用している。(XJR系も同様のボルトだがメッキ仕様が好きになれない。)まあノーマルがかなりいい感じだったからそんなに悪くないといった所だ。ディスクプレートは298ミリのステンレスソリッドタイプ、余談だがTZはこの次(86年式1RK)のモデルから4ポッド320ミリ鋳鉄製フ
ローティングタイプに移行していった。

REAR BRAKE CALIPER (リアブレーキ)

フロントとは異なりリアはノーマルドラムブレーキよりずっとコントロールし易くなり効果的だ。

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今ではすっかり廃れたトルクロッドを車体側に固定するフローティングタイプ。なんにせよフロント、リア共にブレーキパッドは社外パーツとして一般に流通しているのだろうか。ここいらはメタリカとかズィクーといったパッドを試してみたいんだけどなあ。現実的には今のベースプレートのまま張り替えていただくことになるのだろう。
(スポークがちょっと汚いですなあ。)

 

EXHAUST PIPE (チャンバー)

もらいもののユーゾー・ストレートから始まりイノウエ・エンデュランス、SSイシイ・TZレプリカと幾つかの社外品を試してきた。当時も沢山のメーカーから販売されていたが他のモデルと異なり現在でも多数のショップから販売されている。

現在装着しているのはOXレーシング製クロスチャンバーだ。フランジにはOリングが入り作りも非常に丁寧。排気音も静かでストリートユースではお勧めできる一品。ただしバンク角はノーマルより減少したような気がする。

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インテークチャンバーはSSイシイ製。テイストオブフリーランスのガレージセールで発見。お値段は「缶ジュースでいいよ」とのお言葉に甘えて譲っていただいた。(この時TZフェンダーも5000円で購入した。)

HANDLE SWITCH R (ハンドルスイッチ右)

アクセルホルダーは3XVのモノでSTDのワイヤー類をそのまま使用できるがかなりのハイスロとなってしまうので要交換パーツとなっている。エンジンストップスイッチはRZVや1KTと同じくOW01用のものを流用した。

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ノーマルのスイッチで不満もなかったが左側のスイッチを交換したらアンバランスとなってしまったためジャンクパーツの中から適当にマッチする組み合わせを考えたらこうなってしまった。ハンドルスイッチのOFF/RUN部分はヤマハ2スト系の場合、導通(OFF)するとエンジンがかからない様に配線を加工しないと逆になってしまう。スイッチ部分はプラスチックのため手早くハンダをのせてやろう。

HANDLE SWITCH L (ハンドルスイッチ左)

サーキット専用としてしまった3XVからスワップしたディマースイッチ。STDとの違いはウインカーがプッシュキャンセル可能となった点。クラッチレバーのホルダもTZM系のものに変更している。

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流用は常時点灯の3XVとはライト類のハーネス類について配置が異なるためコネクタの差し替えだけでは利用できないためちょっと面倒だ。ハーネス側を少し加工してやる必要がある。(ホーンについてはスイッチ側のアース加工だけでOK)その他STDと異なる点としてハザード機能が追加されている。ウインカーリレーはFZ400(4YR)のものがボルトオンで流用可能だがバイクでハザードを使う機会はあまりない。
まあウインカーのプッシュキャンセルが目的なら80年代中盤〜後半に採用されていた1KT系スイッチを流用すればより簡単に目的は達成できる。(個人的には3XV系より操作性は良いと思う。)

BACK STEP(バックステップ)

レトロ製のディスク対応型。クラブマン誌の連載企画の中で紹介されていたのを見て購入した。ポジションはキックペダルに干渉することもなく非常にしっくりした優れものだ。アルマイトは施されていないがRZのスタイルにマッチした造型になっていると思う。

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90年代のRZブーム時にも多くのショップから販売されていたが同社のステップが一番売れたのではないだろうか。ただしブレーキストップスイッチやリターンスプリングはオーナー側で工夫(加工)する必要がある。RブレーキのマスタシリンダもRZRやTZR系のものではなく同年代のホンダ車で多用されていたニッシン製のものだ。(カワサキ系でもかまわないが・・・)TRXやYZF系なら取付けは問題ないだろうが軽い車体に対してマスター径が大き過ぎる様に感じる。まあ最大のネックはチャンバーの固定。ノーマルステッププレートと同じ位置に固定用ステーがある場合は画像のように別途ステーが必要だ。(ユーゾータイプの固定方法なら問題ありません。)

REAR ARM (スウィングアーム)

フロント同様TZ250の物が無加工で装着できる。チェーンラインもそのままでOK。チェーンは520サイズとなりサイズが豊富なTZのスプロケが選択できるのも嬉しい。

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最初に述べている通りだが強烈に車高が上がってしまうためサス本体または受け側を加工しなければ実用に耐えないのだ・・・。今なら絶対しないがフレーム側サスのマウント位置を変えてしまった。フレームをパウダー塗装してもらったためもう一度元の位置に戻すことを躊躇しているがなんとかしたい部分だ。

 

   

皮肉にも稼動状態を保つにはRZRやTZRといった後継車達より恵まれているのが初期型RZだ。オリジナルに拘らなければ豊富なリプロパーツがバックアップしくれる。ヤマハパラ2を楽しむにはお勧めだ。(それにこんなとこより素晴らしいサイトも沢山ありますよ!)

 


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