TZM50R キャッチコピーは 12inch Racing

 「でもってNSRは HRC SPIRIT SPORTS だった」


TZM50R(4KJ2)

1994年2月末に販売が開始された頃から全然見かけないTZM。YSRが86年のデビュー後、スズキGAGから市場を奪っていったようにホンダNSRから再びこのクラスの覇権を奪うつもりだったのだろうか?個人的には90年代初頭までのレーサーレプリカブームとよばれたバイクブームも斜陽となりつつあったこの頃に何故といった感じがする。せめてTDRと同時期に販売していればもうちょっと何とかなったのではないかというのが感想だ。全くの偏見だが恐らくヤマハはスポーツバイクの入門車輌として12インチは好ましくないと考えていたのではないだろうか。(YSRはロードスポーツでなくファンバイクだと思う)90年にロードレーサーとして販売されたTZ50のようにフルサイズでの市場活性化がユーザー自身にとっても末永くオートバイライフを楽しんでもらえる筈であると。ちなみに管理人の学生時代に販売されたTZ50は当時衝撃をうけ大学の先輩に「共同で購入しましょう!」とほざいていた位TZというネームバリューにクラクラきていた。(笑)SSイシイからフレームコンプリートで販売されたデルタボックスフレームのTZ50Sなんかは今でも欲しい逸品だ。(馬鹿)

これもジャンク?

Introductory chapter (入手直後)

テレコールカラーが懐かしい。でも原田選手がWGPでチャンプを獲った時のソノートカラーの方が良かったなあ。特に欲しかったわけでもないがくれるというのに断る理由もなく(笑)わが家のラインナップに加わった直後。

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アッパー、シートカウル共にボロボロ。アンダーは欠品。フォーク曲がりあり、といった状態。マフラーは3XVの重たいサイレンサーがくっついており怪しい雰囲気を醸しだしている。「フォーゲルがあるし、こいつを下駄バイクとして再生するのも何だしなあ」などと廻りの知人と話していたら「長年寝かしたままのミニがあるから一緒にサーキットに行こう!」といった話からレーサー化にすることにした。

(ちなみに完成後、その知人に「できたよ!どこに走りにいこうか?」と喜び勇んで話したらあっさりと「悪い。家族に邪魔って言われたから処分しちゃった」と・・・・)
 

NEW YSR? ABOUT EXTERIOR (外装について)

最初はこんなボロイ車輌の外装に金をかけたくなかったことと、TZR50と共通化されているアッパーカウルが好きになれないことから車輌もないくせに処分できなかった当時物YSRの外装をひっぱりだして合わせてみた。

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アッパー、シートカウルはFRPの社外品。前者がキタコで後者はビート製だ。やはり管理人の年代ではこのスタイルの方がしっくりしますなあ。シートカウルはそのままでは装着できないので荷かけステーやらカウル固定用ナット類を撤去し、木片で下駄をかまして合わせている。

関係ないがブラウンアルマイトだったのでつい貼ってしまったイシイステッカー。
(チャンバー自体はYEC製)

キタコYZRレプリカ COWLING (カウリング)

こんなことする人もいないと思うがアッパーカウルはYSR用カウルステーを使用すれば簡単に装着できる。ステー自体もボルトオンで装着可能だ。

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カウルはキタコ製YZRレプリカ。スクリーンはコーリン製のものだ。どちらも学生時代に上野バイク街で500〜1000程度で叩き売られていた当時物。上野SP忠男店が開店して間もない頃だっただろうか。まだ上野バイク街が東洋随一の規模と言われていた当時のお話だ。(YSR用デルタボックスフレームやアルミアームも叩き売りしてた気がする。学生は貧乏?だからこの辺のパーツも欲しかったけど買えなかったのだ。)話がそれたがこのYZRイメージがプンプンするこの形状は最高だ。今だ旧車パーツを多数ラインナップ(単なる在庫?)する同社だからまだ入手可能かもしれない。
スクリーンもアクティブ取扱のA2FORMあたりから入手可能だ。
 

トップブリッジ廻り 

STEERING (ステアリング)

ハーネス類の保安部品関連パーツが撤去されたためすっきりとしたトップブリッジ廻り。一見激しく突き出し手見えるフロントフォークはトップブリッジ下にマウントされたハリケーン製ハンドルによる錯覚だ。

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最初から付いていたこのセパハン、今だ現役販売パーツ。由緒ある?逸品でもないが結構しっくりきてる。でもノーマルよりかなり重たいのが難点だ。スクリーンブレースはアルミのデイトナ製。もちろん意味もなくストックしていたYSR用。タコメーターは9V電源(電池)供給による電気式を当初採用してみたが動作不安定で没。ノーマル同様機械式だ。ただし視認性から大径のTZ50用をラバーマウントしている。電気式水温系とフォークのイニシャルアジャスターはどちらもYEC製のもの。関係ないが初代RZ250同様Cリングで固定されたフォークトップボルトは脱着に苦労することからスナップリングに交換している。

 

TZMフロントブレーキ

FRONT BRAKE CALIPER (フロントブレーキ)

ディスク系は異なるがNSR50と酷似した2ポッドフロントブレーキキャリパー。パッドも前期型以外のNSR用が使用可能だ。ディスクに関しては豊富な社外品が存在するNSR系と比較して寂しい限りなのが現状だ。

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ブレーキパッドはデイトナ製グリーンパッド。タッチに関しては不満はないがかつての強烈な印象程感じない。TZ50用パッドが非常に良いと聞いたので発注したが出てきたのは代替品のTZR50用・・・。時々オークションでTDR用をTZM用と出品されているフロントホイールは色違いだけの同一品ではない。TDR用をTZMに使用するにはブレーキのオフセットが異なる点を克服しなければならないのだ。



 

フレーム

DELTA BOX (デルタボックスフレーム?)

先代YSRと比較して剛性比150%アップされたらしいツインチューブフレーム。確かに不満がでることはないがもうちょっと遊び心があってもいいと思うのだが・・・。

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NSRとの差別化を計る意味でもTZR125のようにデルタボックスであって欲しかった。アンダーチューブのないこのフレーム、発動機の脱着もさぞかし楽かと思いきや結構大変。SDRがトラスフレームにより一見整備性が良さそうであることと通じる部分だ。(良くないということです。)
ウォーターポンプの取り廻しからもクランクケースの形状は同時期のYZ80と酷似している。
管理人の車輌はセルモーターやオイルポンプ、アウターロータ奥のセル回転用ギヤも撤去しリザーバタンクをキャッチタンクとして使用。クラッチがYECの5枚プレートになっている程度の標準的仕様だ。

 

TZMクランクケース POWER UNIT (エンジン)

50CCクラスでは圧倒的なポテンシャルを誇った初代RZ50からDT50、TDR50、TZR50、TZ50といった様々なモデルに搭載されたピストンリードバルブのエンジンからクランクケースリードバルブへと一新された発動機は厳密に言えばTZR50R(4EU)のマイナーチェンジ版だ。

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NSRに比べて腰下の耐久性は著しく劣っている印象が強い。クランクサイドのオイルシールかカラーあたりの問題だろうか。無付加時に問題がなく走行時に失火する場合、燃焼室内にミッションオイルが浸入していることが多い。(ピストンの焼け具合からすぐに判別できる筈)街中で走行する分には気付きにくいと思うが自分が体験した限りでは中古エンジンはほぼ間違いなく逝っている。
というわけでオーバーホールしておくのが賢明と思う。腰下メンテ時に必要なSST(特殊工具)も昨今では工具量販店で激安で入手可能かつ、現行車RZ50と共通パーツのためクランクも安価で購入可能だ。
 

謎のシリンダー

 CYLINDER (シリンダー)

左はTZM(4KJ)では右はなんでしょう。(笑)

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ポートにリブがついているからホンダ系か?と思ってしまうがYZ80(4GT)のものだ。流石にTZMの400%増以上のパワーを発揮するだけにごつい・・・。にもかかわらずアルミメッキシリンダーはスチール製鋳造スリーブのTZMとは段違いの軽さだ。ところでスタッドボルトの位置は両者共通なことから基本設計は同じものなのだろうか?

 

 

ヤマルーブ 2cycle OIL (2ストオイル)

高回転域を多用する小排気量車こそオイルには注意したい。カストロールA747、モチュールファクトリーライン、ワコーズRVRあたりがパフォーマンスと入手の容易さから利用者が多い気がする2ストオイル。管理人はヤマハ純正ヤマルーブを愛用しているが最近はショップでも在庫している所はありませんね。店員でさえ分離用オートルーブと勘違いする寂しい存在だ。

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以前はTZR(3XV)でワコーズを使用していたがカーボンがやたらに硬く苦労するためヤマルーブに変更した。あのさんまを焼いた臭いがどうにもならんというのが真相ではない。
冗談はさておき植物性の扱いにくさから化学合成の物を選択してしまう。真摯に取り組んでいる方々と異なり壊さないことを前提としている管理人は混合比も30:1〜40:1といった推奨値で利用している。強力な油膜によりシリンダーを保護してくれていると思う。このオイルでセッティングを外しての抱きつき、焼きつきは経験していない。
 

RC甲子園

EXHAUST PIPE (チャンバー)

基本的にYEC製キットを組んでいるがチャンバーも同社製品を使用している。扱いやすい特性でフランジ部分で管長を変化させることにより低中速コーナーが多いカートコースや本格的サーキット向け双方に対応する。だがヘタレな管理人の場合、ひょんなことからストリートチャンバーでカートコースを走行したら下から扱いやすく非常に乗りやすいためコースにより使い分けている。
(ノーマルマフラーでいいだろうという説が正しいのだが・・・)

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ヤフオク3000円落札チャンバー。物自体はRC甲子園のヒットマン。ヤマハコンストラクターとして東のイシイ西のRC甲子園といわれた同社製品だけにプレス製の高品質な逸品だ。(レーシングユースでは別だが)一般的には手作り感溢れる手巻きチャンバーの方が人気がある感じがするが個人的にはエキパイ部分は絶対にプレスでなだらかな曲線を描いていて欲しい部分だ。カクカクした輪切り溶接のエキパイは好きではない。でも手巻きチャンバーもドーバーやレトロのチャンバーのように芸術的な造形美を見せるチャンバーもある。

ミクニ18パイ

CARBURETOR (キャブレター)

口径18のキャブレター。ニードルジェット、ジェットニードル、スロットルバルブあたりが磨耗してくるとセッティング地獄に陥る。一つ一つ原因追求していくのも手だがここいらのパーツを単品で揃えると結構な金額となり頭の(懐の)痛い所だ。

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管理人も最初はどうして上手くいかないのか散々迷った。「YECのCDIに問題があるのか?」「イグニッショんコイルだろうか?」「リードバルブに問題はないと思うが・・・」等、キャブ本体は清掃済のため解決までにかなり遠廻りした。結局キャブボディ更ASSY交換したら嘘のように調子よくなった。この辺のナイーブさ?がTZMユーザーが少ない原因なのかなあ。
ちなみに最初はポッシュのキャブボックスを使用していたがシリンダーの消耗が激しいためノーマルエアクリーナ仕様としている。

TTSバックステップ

BACK STEP(バックステップ)

TZMのステップはフレーム取付け側に数センチ余裕があるためタップでネジ山を起こしてやれば手軽にアップステップ化できる。チャンバーレイアウトは問題がないのでバンク角はかなりのものだと思うがステップはすぐに設置してしまう。対処としてはノーマルステップを別対式プレートでアップ化するのが一般的だ。

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リーズナブルな価格としっかりとした創りから人気の高いTTSのステップ。かれこれ10年以上販売しているロングセラーモデルだ。ノーマルステップをアッププレートや固定式ステップを別途購入する位ならこちらを選択した方が良いと思う。リンク式(逆チェンジ)に拘るならば絶版のYECやコワースでなくともNSRの後期型ペダルを流用すれば簡単だ。



YECTリアサスYPEW

REAR SUSPENSION (リアサスペション)

ノーマルサスはすっかりヘタっていたためT〜W型まで存在することすら知らずに格安で入手したYEC製リアサスペション。

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アルミ製ボディに減衰調整や車高調整が可能なYECのリアサスペションはYSRのリヤサスを体験している管理人世代にとっては信じられない存在だ。
昔はせいぜいカヤバの赤サス程度だったこのクラスも今やクワンタムやオーリンズといった高級品がラインナップされるご時世だ。凄い時代だなあ。



(しかし当然?不人気車であるTZMにそんなラインナップは存在しない)

リア廻り

REAR WHEEL (リアホイール)

3本スポークのキャストホイールはTZM専用パーツ。YSRのようなマルボロ、ソノート、資生堂といったスポンサーカラーモデルが一つしかないこともあるのだろうがカラーは白、金、紫!で意外にも赤はない。リアフェンダーはゴミ対策でつけたキタコ製のもの。

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TZR系が428サイズのチェーンだったのに対してTZMは420サイズを採用している。レーシングユースなら415サイズとなるのだろうがストリートバイクであるし妥当な選択だったと思う。チェーンはレジーナを使用しているが動作・耐久性共に不満はない。。スプロケットはフロント13〜15、リア43〜45のサイズを使用している。リアスプロケはTZMに限らずISA製のハードアルマイト仕様を選択するのが管理人の定番だ。(笑)
かつてはIRCのMBRシリーズが絶対的だったタイヤはBS製BT601を現在使用しているがダンロップのTT92の方が自分にはあっている感じはする。
 

 

 

インターカラーは本番用?

実は1998年にヤマハのラインナップから2ストが無くなると聞いてTZR(3XVC)かこいつを新車で購入しておこうとRZVを譲っていただいたYSP店に話をしていたのだ。(結局お店をたたまれてしまったので買わなかったけど・・・)
最近ではもて耐やミニモト人気の影響かミニバイクもエイプ、XR、NSFやKSR(GSも)?を中心に活性化の兆しがあるのかもしれないが、もう2ストモデルをメインとして活性化することはないでしょうね。でもちょっとしたコースで遊ぶ分にはルールを守って走行すれば速い遅い関係なくモータースポーツを楽しめるのがこのサイズだ。体験したことがなければ是非スクーターであってもモンキーや古いモデルでもかまわないから体験することをお勧めする。ライディング、マシンセットアップ、メンテナンス等あなたのバイクライフを一層楽しい世界に連れて行ってくれる筈です。
(管理人のようにいつまでたってもヘタレのままというケースもあります・・・)


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