DT125R ヤマハトレールバイクの代名詞DTの名を冠した2ストロークモデル。

 3FWは1988年の登場から10年もの間販売された隠れベストセラーだ


このピストンは・・・

125CCクラスでのDTは伝統的にトレールバイクとしてカタログにラインナップされてきた。しかし1988年に発売された3FWは先代17Fとは大きく異なる車体構成となった。兄貴分のDT200R(3ET)同様コンペマシンYZのイメージを濃く反映したモトクロッサーレプリカといったイメージで販売されていたと思う。125CCモデルに関してはその後マイナーチェンジでセルが装備されたりヘッドライトが大径化されたりして原点に回帰していくことになる。20世紀末に各社スポーツ車のカタログから2ストモデルがほぼ絶滅した後も新車が店頭販売されていたものだ。

正月明けの通勤時にいきなりストール・・・。インシュレータ部の亀裂からエアを吸い抱きついたようだ。オイルやエレメント、ブレーキパッド、チェーン・スプロケットといった必要最低限のチェックしかせずに酷使しているため今回は腰下含め消耗部分をチェックしてみた。修理中の通勤マシンにはフォーゲルを投入した。が10年以上こいつで通勤してるともう他のバイクだと違和感がすごくある。というよりフォーゲルで幹線道路を走行するのは危険なことがよくわかった(笑)高校時代はなんとも感じなかったのになあ。

シール抜け CRANKCASE LEFT (クランクケース左)

ローター側クランクケース。クランクシャフトとローターが固着しており外すのに非常に手間取った。RZ系のエンジンでもここが固着していることが多い。

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 ローター側のクランクシールの状態も酷かった・・・。関係ないがこいつが発売された当時は単相交流から直流に変換していたのだ。(セルが装備されたモデルは三相交流になったのかな?)管理人はバッテリーなんかあってもなくてもかわんないだろうと判断?しYECのバッテリーレスキットに交換した。

 

 

こっちも抜け CRANKCASE RIGHT クランクケース右

クラッチ側クランクケース。右下の穴はウォータポンプから吐き出された冷却水通路。適当な組んだりするとここから漏れるためコンディションには注意したい部分だ。


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当然?こっちのシール部分も酷い状況だ。兄貴分の3ETや2TV(SDR)と似ているためRZやRZR系のように腰下は基本的に同じ?と思うかもしれないが全くの別物。DT125RとDT200Rは外装以外の共通点は以外な程少ない。エンジンマウントステーからして違うため一部マニアの方以外は考えるだけで実行はしないだろう。そんな苦労しなくても3ET自体が3FWよりかなり安価で入手できるのだ。

    

ばらばら CASE SEPARATION (ケース分離)

部品が揃うまで結構時間がかかり修理に手を付けた時は3月位だったと思う。ちなみにこいつのサービスマニュアルはもっていないが何とかなるだろう?と判断して作業を開始した。

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時間がなかったのでインパクトを多用。SDRのマニュアルは手元にあったので大差ないかなと思い込んでばらし始めたが3MAのように逆ネジとなってる場合もある。事前にサービスマニュアルは熟読しておくべきだろう。クランクケースの分割自体はそんなに手間はかからないがケースを固定するプラスネジを外す方が面倒だ。長年の使用で固着している上になめやすい。インパクトドライバーのお世話になることが多い部分だ。管理人はこの機会にヘックスボルトに交換した。

 

組立て

CASE ASSEMBLY (ケース組み立て)

あっというまに日が暮れてしまった。2スト単気筒エンジンのクランクケースは縦割りとなっているのが普通だ。ケース(サイドベアリング)にクランクシャフトを組み込む際に特殊工具が必要となる

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ここぞとばかりベアリングやオイルシール類は交換した。雑誌類では「安いものだから交換しよう」といった解説がよくされているが塵も積もれば結構な金額になる。DTはヤマハのホームページから純正パーツ検索が可能だ。意外なパーツが結構高価で(財布に)ダメージを受ける前に調べておこう。(笑)
なお21yamaha.comからは80年代以前の車輌も一部検索可能だ。パーツ自体は販売中止となっているケースが多いが部品番号を知らなくても状態が判るのは非常にありがたい。したがってヤフオクなどで非常識な価格で出品されているパーツリストはコレクション目的以外の価値はないだろう。ワイズギアが復刻版も販売してるし・・・。

 

NEW! CYLINDER1  (シリンダーその1)

シリンダーの形状は当時のヤマハスタンダードな形状。兄弟車となるTZR125と互換性もあるのだろうが全く同一かどうかは不明、でもシリンダーヘッドが違うのは間違いないだろう。

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一回焼きつかせたシリンダーだったので(1オーバーサイズ)新品シリンダーを奢ってやることのした。ホンダのNS250が採用しその後の高性能2ストロークモデルがこぞって採用していったメッキシリンダーではない。よく「焼きついてもボーリングにより再利用ができないから一長一短だ」と言われる人がいるが個人的には賛同できない。焼きつかせるような状態で走行する利用者側に問題があるのであって鋳鉄シリンダーとの耐久性は天地の差があると思う。ヤマハが一般市販車にメッキシリンダーを採用したのは1988年、TZR250(2XT)からだ。

 

シリンダー CYLINDER2 (シリンダーその2)

シリンダーを上から見るとこんな感じ。名車1KTのエンジンを縦半分にした格好だ。排気ポートとYPVSはカーボン付着よりもオーバーホール時の掃除が楽になればと思い綺麗にしている。

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1KTのシリンダーにしてはウォータージャケットの形状が?と思った方は鋭いなあ・・・。

(考えすぎですよ・・・多分。)

 

   

ピストン類

このページは車体の画像が全然ない・・・。下駄代わりとして使用されているスクーターと同じように使ってるから「記念撮影だ」という機会がないのだ。雪の日はともかく台風真っ只中での通勤は相当怖い。(走行中はトラクションがかかるためコントロール可能だが停止時はサイドスタンドを使用しないと保持すらできずかなり焦るのだ。)この3FWモデルは冒頭で述べた通り長期間販売されたおかげで今でも結構市場に流通している。スズキやカワサキの同クラスのモデルは激しい使用をされているケースが目立つがこいつはパフォーマンス至上主義で展開していなかったおかげでそんなこともないと思う。原付2種は税金面と性能比から非常にお得なクラスだ。若者は是非エイ○100などのファンバイクではなくオンオフ問わずこういった真面目なモデルにも乗ってみて欲しいなあ。


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